Japan Association for Medical Informatics

[4-F-2-01] Japan's current situation and problems for the future progress of medical DX

*Hiroshi Kondoh1 (1. Division of Medical Informatics, Tottori University Hospital)

EMR, EHR, PHR, mobile Health, Interoperability

日本ではオンライン診療がコロナ禍で初診から認められ注目を集め、保険加算も増加し拡大した。種々の施設間会議にTV会議システムが利用され、在宅勤務のための病院システムのオンライン接続など急激にインターネット利用が進んでいる。しかし、海外の医療DXとは異なるように思う。EUのHorizon2020ではmobile healthとinteroperabilityに注力され、オンライン診療で使えるデジタル聴診器、デジタル眼底鏡、デジタル耳鏡などの開発やIHEへの出資がされ、医療機関間、国家間の診療情報の流通が可能になっている。その上で多くは対面等同額でリアルタイムビデオ診療が利用されている。日本ではデジタル化digitization, デジタルシステム化digitalizationはあるが、コロナワクチン 接種に見るようにシステム間連携が進まない。医療サービスが異なるとは言え、英国、北欧、米国では診療情報の統合化が進みその上での個人への開示、データベース構築が進む。日本では集中化を漏洩危惧から好まない考えがあり、PHR, 次世代基盤法、研究連携など小規模DBが多数存在する。海外では日本で手薄な参照履歴の確認や患者主導のアクセス権限付与が行われている。その中で集中治療学会が作ったCRISISは全国のICUを繋ぎの重症患者情報の迅速な把握がされている。これまで閉じていた医療情報システムがmobile healthとの連携は今後の課題であり、ワクチン含め医学研究には統合された診療DB構築も課題である。一方、鳥取大学病院のシステム更新から大学病院規模の診療システムもクラウドの時代であり、ゼロトラスト時代のセキュリティからもクラウドに期待がされている。