[4-P-1-03] 放射線部門における患者誤認に対する防止対策への取り組み
Medical safety, Incidents, Patient misidentification
背景: 東京医科歯科大学医学部附属病院では患者誤認防止のため、QRコードやバーコード(入院患者:リストバンド、外来患者:受付票)に患者IDを表記し、検査施行時にスキャンを行う患者認証システムを導入した。入院、外来ともにコードをスキャナで読み取ると、RIS上に撮影オーダが反映される仕組みである。当院では患者に影響を及ぼす可能性があるため、患者誤認等にはインシデント報告書を提出する運用を行っている。今回新たに導入したシステムによって、患者誤認防止に対してどれだけの効果が得られたのか分析を行った。検査の対象は一般撮影、骨密度、マンモグラフィー、CT、MRI、血管撮影、透視、核医学、放射線治療、病室(ポータブルX線撮影)である。
目的: 本研究では、放射線部検査における患者誤認に対して、患者認証システム導入の効果を明らかにすることを目的とした。
方法: システム導入前後3年間の、インシデント報告書から患者誤認に関する要因と件数を抽出した。 抽出したデータに対し、各年度ごとの推移分析を行った。
結果: システム導入前は、撮影オーダの選択間違いによる患者誤認が年間10件を超える報告が挙げられていた。導入後は、操作上の誤りが無くなったことで患者誤認件数は大幅に減少し、2019年以降に報告された数件すべてがスキャナ読み取り作業を怠ったものであった。新たに導入したシステムを使用した場合の患者誤認件数は、過去3年間で0件という結果を残した。
考察: QRコード・バーコードによる患者認証システムを利用したことで操作上の間違いが低減し、検査時間の短縮や安全性、作業面の向上に繋がった。その反面、通信エラーやシステムダウンなど、無線通信に関わる問題も生じており、安定したシステム運用体制の構築に繋げることが課題とされる。
目的: 本研究では、放射線部検査における患者誤認に対して、患者認証システム導入の効果を明らかにすることを目的とした。
方法: システム導入前後3年間の、インシデント報告書から患者誤認に関する要因と件数を抽出した。 抽出したデータに対し、各年度ごとの推移分析を行った。
結果: システム導入前は、撮影オーダの選択間違いによる患者誤認が年間10件を超える報告が挙げられていた。導入後は、操作上の誤りが無くなったことで患者誤認件数は大幅に減少し、2019年以降に報告された数件すべてがスキャナ読み取り作業を怠ったものであった。新たに導入したシステムを使用した場合の患者誤認件数は、過去3年間で0件という結果を残した。
考察: QRコード・バーコードによる患者認証システムを利用したことで操作上の間違いが低減し、検査時間の短縮や安全性、作業面の向上に繋がった。その反面、通信エラーやシステムダウンなど、無線通信に関わる問題も生じており、安定したシステム運用体制の構築に繋げることが課題とされる。