Japan Association for Medical Informatics

[4-P-2-04] INDICE Cloud -UNINの提供する無料、簡便、安全なクラウド型オンライン臨床試験・疫学研究症例登録・割付システム

*Takahiro Kiuchi Kiuchi1, Katsuhiko Yokoyama1, Kiyota Chika1, Natsuki Ohtani2, Eiko Gotoh1, Okada Hiroko1, Okuhara Tsuyoshi1 (1. 東京大学医学部附属病院UMINセンター, 2. 株式会社日立製作所)

clinical research, epidemiological research, cloud type, case registration and random allocation system

【はじめに】質の高い臨床・疫学研究のためには、第三者機関による症例登録・割付が必須であるが、そのためにはコスト(人件費、ソフト開発費等)がかかり、研究費の乏しい研究グループには実施が困難であった。UMINでは、国内での質の高い臨床・疫学研究の実施を推進するために、簡便かつ安全なクラウド型オンライン臨床・疫学研究症例登録・割付システム、INDICE Cloudを開発し、無料で提供を行っているので、報告を行う。
【方法】ハードウエアは、フロントエンドWebサーバとデータベースサーバからなり、共にRed Hat Linuxを搭載したIAサーバである。開発言語には、JavaScript、Perl5。RDBにはOracleを用いた。
【結果】INDICE Cloudは、インターネットを介し、研究者自身ですべての症例登録・割付システムの構築・運用が可能である。症例数、症例報告書枚数、データ項目数は事実上無制限だが、研究デザインは単群もしくは2群割付に限定されている。
【考察】INDICE Cloudは、UMINのID管理、セキュリティ管理、バックアップ体制等をそのまま活用することで、高い安全性と信頼性を実現できている。研究者自身で症例登録・割付システムの構築を簡便に行えるようにするために、INDICE Cloudには仕様上の制約があるが、実際の臨床・疫学研究の過半数以上はこの制約の範囲で実施可能である。ハードウエアの性能向上により、この制約範囲内の国内の臨床・疫学研究の全てをINDICE Cloudで実施することも可能と考えられ、今後臨床・疫学研究の情報インフラとして、幅広い活用を望まれる。