[2-B-1-02] デジタルヘルスと糖尿病管理
近年、糖尿病等のnon-communicable diseaseの管理を目的に情報通信技術(ICT)を用いたシステムが多数開発され、その有効性が検証されている。疾病管理にICTを用いることで、血糖値などの在宅測定データや食事や運動等の生活習慣の遠隔モニタリング、患者と医療従事者間のコミュニケーションが実現する。一方で、医療格差を生じないためにはITリテラシーが低い患者層に対する工夫や患者への教育、また、患者とのコミュニケーションやデータ確認に伴う医療従事者の負担増に配慮する必要がある。さらに、利用期間が長くなるにつれてシステムの利用率が低下することも知られている。
こうした課題に対応するため、当研究室は医療従事者として薬剤師に着目したICTシステムを開発した。このシステムは社会的認知理論を基に開発され、自己効力感を高め、歩数を増やすことを目的としている。薬剤師との面談を定期期的に実施することによって利用継続率の低下を防ぎ、薬剤師が実施する服薬指導をより充実化させることも期待した。また、システムに登録するデータは最小限にとどめ、測定の負担が少ない歩数に着目してこれを必須登録データとした。
本システムの有用性を検証するため、32名の2型糖尿病患者を対象としたパイロット・スタディを実施した。システムを3ヶ月利用した後の結果では、歩数の有意な増加と血糖コントロールの優位な改善が確認された。
こうした課題に対応するため、当研究室は医療従事者として薬剤師に着目したICTシステムを開発した。このシステムは社会的認知理論を基に開発され、自己効力感を高め、歩数を増やすことを目的としている。薬剤師との面談を定期期的に実施することによって利用継続率の低下を防ぎ、薬剤師が実施する服薬指導をより充実化させることも期待した。また、システムに登録するデータは最小限にとどめ、測定の負担が少ない歩数に着目してこれを必須登録データとした。
本システムの有用性を検証するため、32名の2型糖尿病患者を対象としたパイロット・スタディを実施した。システムを3ヶ月利用した後の結果では、歩数の有意な増加と血糖コントロールの優位な改善が確認された。