一般社団法人 日本医療情報学会

[2-D-3-05] 医療オープンデータと内部データを活用した地域医療構想対策

*杉原 博司1 (1. (公社)日本医業経営コンサルタント協会 福井県副支部長)

  2025年にあるべき医療提供体制を考える地域医療構想において、地域の医療機関は各種オープンデータを活用し自院の医療圏における立ち位置を確認する作業を行なっておられます。あるいは地域医療構想会議において都道府県から示されたあるべき姿の予測から医療圏内の医療機関において病床数、病棟数、病棟それぞれの機能を決めていくことが求められています。
  そもそも地域医療構想は後期高齢者が急激に増加する2025年を基準に後期高齢者が減少し始める2040年における医療圏内の医療需要を想定し、各医療機関がどのように変容する医療需要に対応するかが課題になっています。一方マクロでみた場合には医療需給ギャップを均衡化することも必要であり各医療機関の思いがある中で調整する作業は困難を極めています。
  本発表では外部環境だけでなく内部環境を勘案して将来の病棟機能を決定していくことについて述べたいと思っています。内部環境を見るものとして医師の充足及び診療対応レベル、看護要員の充足計画及び診療対応レベルの視点から各医療機関が目指す病棟機能及び病院の総合機能を検討する材料となれば幸いです。