[2-F-1-01] 運動や運動器に関連した疾病予防や健康維持・改善に関するIoTを用いた取り組み
wearable devices, locomotive syndrome, frailty, exercise, IoT
急速に高齢化が進行し、世界一の超高齢社会の日本では、自身の健康状態を客観的に把握し、管理することが健康寿命の延伸のために必須である。 運動器の障害(ロコモティブシンドローム)は介護保険のきっかけとなった疾患の第一位で約4分の1を占める。さらに運動習慣は介護保険の別の主因である生活習慣病やフレイルにも密接に関わることが知られる。よって、生活者は、自身の運動・日常活動の状況や運動器の状態を把握し管理することが望ましい。一方、医療提供側にとっても、病院で介入できる範囲は限られており、病院外での個人の活動状況や、運動器を評価するパラメータを客観的記録として利活用できれば、診療・治療の大きな助けとなることが期待される。
しかし、上記の実装には課題も多い。例えば健康増進のための運動という文脈で、最も臨床的に問題になるのが、運動の継続である。何らかの運動介入を行えば、身体機能は向上するが、継続させるのは非常に困難である。よって、最近ではたくさんのアプリが開発されているが、長期的な有効性をエビデンスで示す必要がある。また、運動と一言で言っても、膨大な評価パラメータが存在し、それぞれ目的によって必要とされるものが異なる。一般的な健康増進のためには歩数や活動量が測定されることが多いが、例えば高齢者の運動器に関する健康を正確に把握するためには、歩行特徴をとらえる必要があるかもしれない。そして、運動系のデバイスとして具体的には加速度計、モーションキャプチャなどが頻用されるが、その膨大なデータは、どのように集約して生活者もしくは医療関係者にフィードバックすべきだろうか。さらに、最終的に個人の運動や運動器に関する健康データを医療につなぐには、どのような方法でアプローチするのが技術面を含めて最も理想的だろうか。本発表では、運動器という切り口から、健康増進や疾病予防に必要な効果測定について検討する。
しかし、上記の実装には課題も多い。例えば健康増進のための運動という文脈で、最も臨床的に問題になるのが、運動の継続である。何らかの運動介入を行えば、身体機能は向上するが、継続させるのは非常に困難である。よって、最近ではたくさんのアプリが開発されているが、長期的な有効性をエビデンスで示す必要がある。また、運動と一言で言っても、膨大な評価パラメータが存在し、それぞれ目的によって必要とされるものが異なる。一般的な健康増進のためには歩数や活動量が測定されることが多いが、例えば高齢者の運動器に関する健康を正確に把握するためには、歩行特徴をとらえる必要があるかもしれない。そして、運動系のデバイスとして具体的には加速度計、モーションキャプチャなどが頻用されるが、その膨大なデータは、どのように集約して生活者もしくは医療関係者にフィードバックすべきだろうか。さらに、最終的に個人の運動や運動器に関する健康データを医療につなぐには、どのような方法でアプローチするのが技術面を含めて最も理想的だろうか。本発表では、運動器という切り口から、健康増進や疾病予防に必要な効果測定について検討する。