Japan Association for Medical Informatics

[2-F-1-03] Initiatives and Challenges to improve the health in nutrition

*Kayo Watanabe1, Yusei Oi1, Yuki Yamasaki2, Mutsuko Takemasa2 (1. Department of Health Informatics, Faculty of Health and Welfare Services Administration, Kawasaki University of Medical Welfare, 2. Department of Clinical Nutrition, Faculty of Health Science and Technology, Kawasaki University of Medical Welfare)

self-management, nutrition, malnutrition, frailty

健康寿命の延伸に向けて、生活習慣が、運動・栄養・口腔保健・休養等の領域で、健康維持や疾病予防にどう影響を及ぼしているのか、国の内外で非常に多くの研究がなされている。栄養領域では、国民健康・栄養調査の実施や日本人の食事摂取基準の策定、国内外の研究者による健診データや食事調査等のデータを用いた生活習慣病の実態とその危険因子や予防因子などの研究がなされている。それらの研究をもとに、栄養領域における健康増進の取り組み、低栄養・フレイルなどの研究動向、この領域特有の課題についてまとめた結果、栄養領域においては、健康維持・増進のためには、個々の望ましいBMIを維持するエネルギーの摂取量と消費量であること、多種類の栄養素等摂取量を正確に把握し個々の状況に合わせた摂取基準との過不足を提示する必要があると考えた。しかし、セルフケアの観点に立った場合、正確な栄養素等摂取量の情報を収集するのは現時点では困難であるため、食品(群)の摂取頻度の情報を収集すると同時に、多種類の食品をとる行動変容を促すことが重要であると考える。これらの考えをもとに現在、運動・栄養・口腔保健・休養に着目した健康維持・改善のための自己管理ツールを開発している。
また、本学臨床栄養学科では、2000年から早島町教育委員会生涯学習課と協働し、「フレッシュ健康栄養教室」を実施している。年間5回の講座と、参加者の方が食事と運動面に関する目標を立て実践に繋げる支援を行うものである。この教室に参加している高齢者を対象に、我々が開発している自己管理ツールを用いて日々の情報収集を行う計画を進めている。本研究により、自己管理ツール利用者が日々の状況を登録することで健康維持・増進に向けた行動変容に繋がるとともに、日々の情報を長期的に収集し分析することで、健康維持・増進に寄与する仕組みの一方法を提示できたらよいと考えている。