一般社団法人 日本医療情報学会

[2-F-2-05] 次世代PHS「sXGP方式」を用いた院内無線通信基盤について

上山 星人1,2、西田 優奈1,2、新道 粋久1,2、本田 秀幸1,2、*播口 仁朗1,2 (1. XGPフォーラム、2. ビー・ビー・バックボーン株式会社)

sXGP system, next-generation PHS, In-hospital wireless communication, work style reform

. 病院や老人介護施設などの医療機関・介護施設(院内等)においても長年一つの大きな課題となっている人材不足などへの対策として、近年でもICT利活用による省力化や「働き方改革」などの労働環境改善は大変重要なテーマとなっている。
 かたや、これまでも院内等での省力化や円滑な業務連携を担ってきた無線通信方式の一つである「PHS方式」については、2023年3月をもって公衆PHSサービスの終了が周知されており、院内通信で用いるいわゆる「自営PHS方式」についても代替方式への速やかな移行が望まれるところである。
 そういった中で、「次世代PHS方式」としてXGPフォーラムにおいて技術標準化が図られ、2017年から2020年に掛けて総務省 情報通信審議会において関係法令の制度整備が進められ(2022年現在も更なる高度化について審議中)、当社(BBバックボーン)においても積極的に普及促進を図っている「sXGP方式」について、幾つかの導入事例などを交え紹介する。
 「sXGP方式」は、従来の「自営PHS方式」が担ってきた音声通話やショートメッセージによる円滑な業務連絡など省力化に資する役割に加え、同じ周波数帯かつ同程度の小電力を用いた電波の安全性はそのままに、最新の携帯電話技術により日々改善や機能革新が進められているスマートフォンやタブレット端末等を活用し、無線技術方式としては安定した成熟期に入っているLTE方式を基盤技術として、院内無線通信による「働き方改革」などにも様々な応用が期待されている。