Japan Association for Medical Informatics

[2-G-1-02] 徳洲会グループにおける安否確認アプリケーションの開発

*Naoki Akamatsu1, Uematsu Naoya1, uekawa kazuya2, Kameyama Kaname3, Suzuki Kazuumi3, Tsukamoto Tsuneaki4, Yamaguchi Sumikazu5, Manabe Atsushi1, Fujimura Yoshiaki1, Takahashi Noriyuki1, Ozaki Katsuhiko1 (1. 徳洲会インフォメーションシステム株式会社, 2. 徳之島徳洲会病院, 3. 静岡徳洲会病院, 4. 名古屋徳洲会総合病院, 5. 湘南藤沢徳洲会病院)

earthquake, Safety confirmation, smartphone

背景・目的:
全国で大規模地震が多発しており、病院や医療施設は、地震発生後早急に被害状況(職員・施設含め)を把握する必要がある。
徳洲会グループ71病院(以下 グループ)の一部の病院で他社製の安否確認システムを導入したが、いくつかの問題が発生した。
1つは、災害時のみ利用する安否確認システムでは、全職員へのシステム導入が浸透しなかった。また、グループの本部機関が被災状況をリアルタイムに把握できず、支援内容の推測が困難であった。それらの課題を解決するために、グループ標準の安否確認システムの開発に取り組んだ。

方法:
職員が使用する徳洲会の給与明細機能などを有するポータルサイトであるチャットアプリケーション(以下本アプリ)を開発し、本アプリの浸透を促進するとともに、安否確認システムを本アプリに組み込んだ。
本アプリは、人事情報と紐づいており、部署ごとに安否確認の集計ができるようにした。
また、スマートフォン以外の携帯電話でも安否確認が行える様に、メールでの安否確認や気象庁情報と連携することで自動的に安否確認が行えるようにした。
被災状況と医療支援内容を把握するため、グループの関東・中部・東海・離島病院の数病院に先行導入を行った。

結果・考察:
職員への安否確認テスト(災害訓練)の結果では、24時間以内で職員の80%の浸透率(回答率)を確認した。
また、管理者は全体の集計以外に、部署毎の集計、統計データ、グラフによる可視化も行うことが可能となった。
2022年3月に発生した宮城・福島県の地震(最大震度6)の際、リアルタイムで病院の被災状況(メッセージ・画像等:37件)を把握できたことを確認した。今後、グループ全病院への導入を行い、グループ全体の状況をグループ本部でも把握可能にする予定である。