Japan Association for Medical Informatics

[2-G-1-03] 兵庫県立病院画像診断ネットワーク(HHRN: Hyogo Prefectural Hospital Radiographic Network)の構築

*Takeyuku Kushima1, Ichiro Ishida1 (1. 兵庫県立淡路医療センター)

Telemedicine, Work from home, Online Diagnostic Imaging Networks

多彩な医療を提供する兵庫県立病院間の画像情報をネットワーク化することで、これら医療資源を有効活用し、新たな価値と機能、医療の質の向上、新たな診療マネジメントの展開を目指した。淡路・がん・西宮・加古川・丹波・こども・こころの7病院の放射線部門をNW化し、兵庫県立病院画像診断ネットワーク(HHRN)を構築した。
【概要】各病院の放射線部にSYNAPSE ZEROとGate Wayを設置、相互接続してNW化し、画像情報(DICOM)をonlineで相互共有・閲覧・配信・レポート作成を可能にした。院外からアクセスできる画像参照機能をも有し、各病院の放射線科医がモバイル端末(iPad)を用いて緊急読影依頼に応需できる。Windows Remote Desk top機能を用い、読影医は院外からVPNを介して自病院の読影用PCにアクセスし、遠隔にて読影とレポート作成ができる。
【医療の質向上】各病院にて同時に画像情報の共有が可能になった。各病院の放射線科医が、同時に特定の画像情報にアクセスし共有閲覧が可能となり、複数病院間の画像診断カンファレンス、難読症例のコンサルト、Teaching File の機能も持つ。またiPad を用いて24時間365日SYNAPSE ZEROにアクセスできるため、緊急の時間外読影依頼に対応が可能となり、救急医療の質の向上をもたらす。
【働き方改革】放射線科医はインターネット環境とUSBドングルと遠隔操作パソコンさえあれば、病院に出勤することはなく何処にいてもレポート作成が可能となった。在宅勤務が容易となり、医師の働き方改革の実現と実践である。
【リスクマネジメント】HHRNは院外医療資源の機能を有する。災害時等においては、自病院に出勤することなくNWでつながった病院に出務することで通常の読影業務が遂行できる。HHRNは、院外医療資源の確保というリスクマネジメントの機能を持つ。