Japan Association for Medical Informatics

[2-G-2-01] 大学生の睡眠習慣管理型LINEチャットボットシステムの開発 ~ウェアラブルデバイスによる睡眠データの活用~

*Yuki Abe1, Yukie Majima1, Seiko Masuda1 (1. 大阪公立大学 情報学研究科)

Health management, Application development, Sleep Habits, LINE Chatbot, Wearable device

生活習慣病の予防方法の1つとして,若い頃からの睡眠習慣が重要とされている.大学生における理想の睡眠時間は7~9時間である一方で,大学生の睡眠習慣について,「7 時間未満」91%,平日の睡眠時間の平均「6 時間 6 分」と課題がある.そこで本研究では,大学生を対象に睡眠を質的,量的に計測できるウェアラブルデバイス「Google fitbit」(以下fitbit)を用いた睡眠習慣管理システムを開発した.ヘルスケア分野では無関心期には,記録が簡単にできることが重要であることから,大学生が普段から使用するLINE上にfitbitで計測したデータを自動送信することで,自身で睡眠習慣を管理する維持期への移行を支援する.行動変容は複数人で行うことが効果的であることから,本システムではLINEのグループ上で動くように設計した. 本システムではLINEチャットボットとfitbit,「Google Apps Script」,「Google スプレッドシート」を連携させた.睡眠習慣管理において,睡眠の質を「目覚めた状態」,「レム睡眠」,「浅い睡眠」,「深い睡眠」の比率で判断し,fitbitアプリ内の基準を参考に,それぞれ5~20%,15~20%,40~60%,12~23%を満たした場合に睡眠の質が良いと判断する.睡眠の量は,7~9時間を基準に良否を判断する.質,量ともに良い場合,「今日の睡眠はよかったです」と返信し,それ以外は「今日の睡眠はあまりよくなかったです.原因について考えてみましょう」と内省を促すようにする.その後,睡眠習慣の改善例について教示し,「良い睡眠につながるように,今日の行動目標を簡単にまとめてください」と送信する.今後は,このシステムが良い睡眠習慣の行動変容につながるか検証を行う予定である.