[2-H-2-04] 2型糖尿病に対する、ICT システム(スマートフォンアプリケーション)を利用した歩行増加支援技術の有用性の検- 単群前後比較試験 -
Digital Health, App for patients with type 2 diabetes, Social cognitive theory, A before-and-after study
目的 :本研究は、2型糖尿病患者のための歩数増加補助ICTシステムの有用性の検証と、システムの適切な利用及び利用継続における薬剤師の役割の検討を目的とした。
方法:歩数増加補助ICTシステムは測定機器類(活動量計、体重計、血圧計)、スマートフォンおよび歩行補助アプリ、医療従事者用管理画面から成る。アプリは社会的認知理論に基づいて開発され、「歩数の目標設定」「歩数、体重、血圧データの自己モニタリング」「振り返り」のサイクルが組み込まれた。35名の2型糖尿病患者を対象に歩数のみを2週間にわたって測定するベースライン期間と、日々の歩数、体重、血圧の測定とアプリの利用、月毎の薬剤師の面談を含む12週間の介入から成る単群前後比較研究を実施した。介入期間中、研究参加者は毎日の測定とデータの登録を行い、薬剤師と月毎に面談した。主要評価項目は1日の歩数の変化で、副次評価項目はBMI、血圧、血液検査結果、ロコモ度、糖尿病セルフケアの状況、身体活動量増加のための行動の工夫の頻度、自己調整の実施度、自己効力感の変化であった。システムの利便性調査も行った。
結果:介入期間中、3名が脱落したため、最終的に32名(97%)を解析対象とした。1日の歩数は有意に増加した(5387 ± 2427 vs 10510±3281 , p<0.0001)。BMI、収縮期血圧、HbA1c(8.6±1.0% vs 7.8±1.1 , p<0.0001)は有意に減少した。自己調整の頻度、自己効力感の有意な上昇も認められた。薬剤師との面談や歩行支援アプリの利用に関して高い満足度が得られたが、ICTに慣れない患者への配慮が必要であることが示された。
結論:本アプリの2型糖尿病患者の1日の歩数増加及び血糖コントロールの改善における有用性が示唆された。薬剤師による面談を標準化し、システムの利便性を高め、RCTによる有用性の検証が必要である。
方法:歩数増加補助ICTシステムは測定機器類(活動量計、体重計、血圧計)、スマートフォンおよび歩行補助アプリ、医療従事者用管理画面から成る。アプリは社会的認知理論に基づいて開発され、「歩数の目標設定」「歩数、体重、血圧データの自己モニタリング」「振り返り」のサイクルが組み込まれた。35名の2型糖尿病患者を対象に歩数のみを2週間にわたって測定するベースライン期間と、日々の歩数、体重、血圧の測定とアプリの利用、月毎の薬剤師の面談を含む12週間の介入から成る単群前後比較研究を実施した。介入期間中、研究参加者は毎日の測定とデータの登録を行い、薬剤師と月毎に面談した。主要評価項目は1日の歩数の変化で、副次評価項目はBMI、血圧、血液検査結果、ロコモ度、糖尿病セルフケアの状況、身体活動量増加のための行動の工夫の頻度、自己調整の実施度、自己効力感の変化であった。システムの利便性調査も行った。
結果:介入期間中、3名が脱落したため、最終的に32名(97%)を解析対象とした。1日の歩数は有意に増加した(5387 ± 2427 vs 10510±3281 , p<0.0001)。BMI、収縮期血圧、HbA1c(8.6±1.0% vs 7.8±1.1 , p<0.0001)は有意に減少した。自己調整の頻度、自己効力感の有意な上昇も認められた。薬剤師との面談や歩行支援アプリの利用に関して高い満足度が得られたが、ICTに慣れない患者への配慮が必要であることが示された。
結論:本アプリの2型糖尿病患者の1日の歩数増加及び血糖コントロールの改善における有用性が示唆された。薬剤師による面談を標準化し、システムの利便性を高め、RCTによる有用性の検証が必要である。