Japan Association for Medical Informatics

[2-I-1-06] 入院患者コロナワクチン接種状況の把握
  ~BIツールとDMSでつくるシステム開発の効率化~

*Yukimitsu Okumura1, Higuchi Tatsuya1, Fukurochi Naoyuki3, Honda Satoshi2 (1. 名古屋掖済会病院 情報管理センター/開発管理室, 2. 名古屋掖済会病院 第一医事課, 3. 名古屋掖済会病院 開発管理室)

Corona vaccine, DWH, Grafana

(はじめに) 新型コロナウイルスが蔓延し業務の変更が余儀なくされた中、当院では全入院患者のコロナワクチン接種状況を把握することが急務となり、院内電子カルテLANを利用した情報共有システムが必要となった。前例のない診療体制で対策が試行錯誤の状態では、システム仕様が様変わりすることは容易に推測される。  そこで、柔軟な対応が可能で迅速構築できる仕組みが必要であり、新たに分析データ抽出ツール( DMS⁺ )& BIツール(Grafana)にて、この難題に取り組んだので報告する。
(目的) 想定外の状況でも柔軟に対応できるよう入院患者のワクチン接種状況をシステム化
(方法)  ①入院患者の予約ワクチン接種を行う為に、詳細な接種状況の把握する②入院時にコロナ陽性が判明した場合、迅速にゾーニング実施する。また、偽陽性の患者は、同じ病室に集める。③コロナ変異株に対してワクチン効果が未知数に備える。以上の命題に対処可能なシステム構成を模索し開発を効率的に行う。そこで、データを収集するツールとして新たに院内開発したDMS⁺(データマネージメントシステム)にDWH(データウェアハウス)に保存できる機能を設け、 BIツール(Grafana)を選定した。
(結果) 入院患者に対して予約ワクチン接種を行う為には、入院患者のワクチン接種情報を把握することが必要であり、本システムは一助になったと考える。具体的には、入院時にコロナ陽性が判明した場合や偽陽性の患者を同じ病室に集める場合にゾーニング判断が可能となった。但し想定外の院内パンデミックに対応するには情報不足である。