Japan Association for Medical Informatics

[2-I-2-03] オンラインセカンドオピニオンシステムの構築

*Raiki Mukai1, Katsuki Okada2, Taizo Murata1, Eiji Yamada1, Takayoshi Komatsubara1, Shirou Manabe2, Toshihiro Takeda2 (1. 大阪大学医学部附属病院 医療情報部, 2. 大阪大学大学院医学系研究科 医療情報学)

Online Second Opinion System, Two Factor Authentication, Safety Network

コロナ禍の感染リスクの対策として、オンライン会議などが普及してきている。オンラインによる診療や相談の仕組みが構築できれば、感染対策だけでなく、遠距離にいる患者、患者家族が同一医療施設へ相談可能となり、時間、費用面を削減できるメリットがある。 セカンドオピニオンのオンライン化にあたり、患者説明の際、画像や検査結果を示す必要があるが、ウイルス感染等のリスクがあるため電子カルテをインターネットに繋ぐことはできない。また、患者情報をインターネットに流す必要があり、対面式ではないため患者詐称のリスクという問題点がある。これらの課題を踏まえた上で、オンラインセカンドオピニオンシステムを構築した。 オンラインセカンドオピニオンは、事前に相談同意書や検査・画像データなどを電子カルテに取り込み、相談時に電子カルテ画面を用いて説明を行う。このとき電子カルテ端末とオンラインセカンドオピニオン端末をエンコーダで接続し電子カルテ画面を画像として出力することで、電子カルテ自体をインターネットから隔離した状態で説明時に電子カルテ画面の共有を可能とした。また、本システムでは、SSL暗号化通信(https通信)を行うと共に、診察中の電子カルテ画像、診察画面のカメラ画像・音声についてはエンドツーエンドの暗号化通信を行っており、第三者に傍受されない。 患者情報の登録時は、案内用紙の認証コード、診察券の患者IDの二要素で患者間違いを防止し、万が一案内用紙の認証コードが漏れても、患者IDがわからなければ登録が出来ない仕組みとなっている。また、オンラインセカンドオピニオンシステムへのログイン時は、登録したメールアドレス、パスワードに加え、デバイス認証のためのワンタイムパスワードの入力を必須とした二要素認証でセキュリティを強化している。 これらにより、オンラインで患者情報を扱う上で、安全性を確保したシステムが構築できた。