Japan Association for Medical Informatics

[3-A-4-01] 日本医療情報学会医療情報総合戦略研究部会活動報告 -医療情報の政策提言・学術構想を中心とした意見交換-

*Katsuhiko Ogasawara1 (1. Japan Association for Medical Informatics (President))

本年に入ってから、医療情報の政策動向に慌ただしい展開が見られている。本年6月に「経済財政運営と改革の基本方針2022」(骨太方針2022)が閣議決定された。この中の「社会保障分野における経済・財政一体改革の強化・推進」において、「オンライン資格確認システムの2023年度からの原則義務化」が明記され、「全国医療情報プラットフォーム」「電子カルテ情報の標準化」「診療報酬改定DX」などが盛り込まれた。この骨太方針2022を受け、10月には、医療DX推進本部の初会合が開催されるなど予想以上のスピードで進んでいる。また7月には、日本学術会議から「未来の学術振興構想」の公募が始まるなど、医療情報の現状を見据えた将来ビジョンの積極的な提案も求められている。
このように医療情報に関わる政策が大きく変動する中、日本の医療情報に関連する研究者・実務者の多数が参加している日本医療情報学会には、医療情報の学術的なシンクタンクとして、これらの政府方針に柔軟に対応し、更に方針をリードできる体制の構築が必要である。そこで医療情報総合戦略研究部会では、これらに対応するべく、本年9月に政策提言WG、学術構想WG、活動方針WGを設置した。
医療情報総合戦略研究部会では、医療情報連合大会の場を借りて、政策提言WGおよび学術構想WGの活動報告を行う。日本医療情報学会の活動を高めるためにも、これらのWGの方針に関して広く会員からの忌憚のない意見を求め、議論を進めたい。