一般社団法人 日本医療情報学会

[3-C-2] 医療機関における標準バーコード・RFID導入のための具体的方策-何を考え、どこから取り組み、何を目指すか

*美代 賢吾1、植村 康一2、稲場 彩紀2、落合 慈之3、白石 裕雄4、高階 雅紀5、武田 理宏5、宮地 秀之6、渡邉 勝7 (1. 国立国際医療研究センター 医療情報基盤センター、2. GS1 Japan、3. 東京医療保健大学、4. 日本自動認識システム協会、5. 大阪大学医学部附属病院、6. 小西医療器株式会社、7. 宮城県立こども病院)

Hospital Management, Hospital Information System, Traceability, GS1 barcode, RFID

2019年12月、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の一部を改正する法律(改正薬機法)が公布された。これにより、2022年12月以降、医療用医薬品、医療機器・材料などには「トレーサビリティ向上のためのバーコード表示」が義務となる。すでに多くの製品にはGS1バーコードが表示されており、2021年8月からは電子された添付文書へのアクセスのためにも利用されている。これに加えトレーサビリティ確保への活用として、展開されることも期待されている。この法律改正は、医療機関側がGS1バーコードを活用してトレーサビリティを向上させ、医療の安全性を担保するということを前提として整備されており、医療製品に関わる迅速なリコール対応や将来的な医療機関間のデータ連係などへの大きな前進であるともいえる。2020年度から厚生労働省地域医療基盤開発推進研究事業において、医療機関における標準バーコード・RFIDの導入と利活用のための研究が進められてきた。この研究の中で、トレーサビリティ確保のためのGS1バーコードの医療機関での利用の方策について、様々な角度から調査・研究を行うとともに、無償で提供するツールの開発も行ってきた。本ワークショップでは、これから活用を進めようと考えている医療機関、あるいはシステムベンダーとともに、GS1バーコード活用の国際動向、医療機関でのベストプラクティスの紹介とその中で見えてきた課題と解決方法など、システム導入・構築に必要な具体的方策について情報交換をおこなう。本ワークショップが、一層の医療安全の推進と医療機関の業務の効率化に資することを願う。