[3-C-2-02] バーコードの選び方を含めた、医療機関でGS1を導入する様々な具体的な導入に関わる方法
医療機関でのGS1導入には、1つ部署だけではなく、SPD、医事、薬剤部、手術室、病棟など複数部門を巻き込んだ調整が必要となる。導入過渡期、最初の生みの苦しみから踏み出すための、GS1バーコードを用いた電子カルテ入力を行う運用を構築する際の留意点を考える。特に、医療材料のバーコードの課題と医療機関の視点で失敗しないバーコードリーダーの選びの要点について、18機種のバーコードリーダーの実機を用い検証する。 (1) 医療機関での運用開始には、関わる部署の全端末に配置させるため、大量のバーコードリーダーを購入する必要があり、失敗ができない。 (2) バーコードリーダーの機種による価格差、性能差があるのに、広告やカタログを主とした情報を用いた選定をしている。医療機関での利用に関する情報が少ない。 (3) 薬剤部の調剤システムや、病棟等での電子カルテ、手術室の部門システム、医療材料管理システムなど、部署によって入力するシステムや入力対象の種類が異なり、多様な対応が求められる。医療機関では、バーコードリーダーの性能に対する要求範囲が専門的かつ広い。 医療機関が要求している医療材料バーコード利用の基準は、もはや保険請求ではなく医療安全(トレーサビリティ)まで拡張してきた。その理想は、コンビニのバーコードのように、メーカー、ベンダー、医療機関までがつながることで実現できる。それには、相互にその利用目的を理解をし、同じベクトルで進むことが必要となる。このワークショップがその一助となることを期待する。