一般社団法人 日本医療情報学会

[3-C-2-03] 大阪大学医学部附属病院手術部における医療用バーコード・RFIDの活用

*武田 理宏1,2、宮地 秀之4、高階 雅紀3 (1. 大阪大学大学院医学系研究科医療情報学、2. 大阪大学医学部附属病院医療情報部、3. 大阪大学医学部附属病院手術部、4. 小西医療器株式会社)

大阪大学医学部附属病院では、手術室において医療の安心安全と業務の効率化、平準化に向けて、また手術に関わる看護師の雑務を減らし専門性な業務を行いやすい環境作りを目的に、手術室で使用する診療材料、約13万点にRFIDタグによる管理を導入した。
診療材料は検品後、入庫登録時にハンディスキャナーで診療材料に貼付されているGS1バーコードを読みこむと、RFIDプリンタより個装のRFIDタグが印刷され、これを診療材料1本1個に貼付する。RFIDは手術前の患者別術式トレイと追加材料の検品と期限チェック、手術後の患者別に使用した診療材料の包装と麻酔カートの引き出しをスキャンに活用される。RFIDタグを貼付することにより、コストシールや保険償還シールの回収漏れ、追加材料の取得、システムのへの入力作業やミスがなくなり、確実に迅速に患者別消費のデータを取得可能となった。この消費データを、経営企画係が活用している。
RFIDはバックアップ棚の在庫確認や棚卸業務(残数と期限チェック)への活用が可能である。RFID導入前、年に2回の実地棚卸時は、在庫数量と期限チェック、システムへの入力し棚卸データを作成するのに4日以上かかっていたが、約13万点をRFIDハンディスキャナー4台で読み込みすれば、棚卸差異のチェックも含め4時間で作業が完了する。バックアップカートなど定期的な循環棚卸をすれば、欠品や在庫削減が期待される。