Japan Association for Medical Informatics

[3-G-3-03] 看護学生のSNSストレスの実態と要因

*Hiroe Kitamura1, Yutaka Owari2, Naoko Takechi3, Yasuko Maekawa3 (1. 四国医療専門学校, 2. 鹿島朝日高等学校, 3. 香川大学医学部看護学科)

Nursing Students, Social Networking Service, Stress

目的:看護学生にとってSNSは日常生活および教育環境においても欠かせないものとなっている.その反面,SNS自体がストレスとなっている学生もいる.本研究では看護学生のSNSストレスの実態とその要因を明らかにすることを目的とする. 
方法:A県の看護系大学と看護師養成所3年課程(4年制・3年制)に通う20歳以上の看護学生を対象にSNS利用動機,SNS利用状況と,SNSストレスについてWeb調査を実施した.得られたデータを集計し,SNSストレスを従属変数に,SNS利用動機とSNS利用状況を独立変数として重回帰分析を行った.なお,A大学医学部倫理委員会の承認を得て実施した. 
結果:看護学生のSNSストレスは,高い順に “面識のない人から友だち申請されると,いやな気持ちになる”, “一度投稿すると,情報がどこまで広がるか分からず不安である”, “SNSを見ていると他人が自分よりも幸せそうだと感じる”であった.重回帰分析の結果,SNS利用状況に有意差はなかったが,SNS利用動機の<新しい友達を探すため>(β=0.137),<嫌な出来事があったときに友だちと共有するため>(β=0.223),<友達と情報を共有するため>(β=0.159),<家族に悩みを相談するため>(β=0.206)は正の有意差があり<友達に悩みを相談するため>は負の有意差(β=-0.177)があった. 
考察:看護学生はSNS上で,面識のない人からの友達申請にストレスを感じており,またSNSを介して新しい友達を探すことや嫌な出来事などを友達と共有した情報が拡散する不安や,友達との比較もストレスに影響する要因となっていた.悩みの相談は,家族より友達の方が似た境遇である場合が多く共感し合えることも多いことからSNSストレスの軽減に繋がることが推察された.
結論:看護学生のSNSストレスは,SNS利用動機が影響していることが示唆された.