Japan Association for Medical Informatics

[3-H-1-03] 多施設臨床研究推進のための臨床研究データ項目管理手法の提案

*Masamichi Ishii1, Kimihiro Ise2, Saki Yamamoto2, Kouzou Hada2, Kengo Miyo1 (1. 国立国際医療研究センター, 2. 株式会社 Q’sfix)

RDF, Semantic Web, Terminology

多施設臨床研究において、症例報告のデータ項目は研究プロジェクトごとに管理されてきた。データ項目ごとに可能であれば標準コードとの対応づけを実施したとしても、従前の臨床レジストリでは電子カルテシステムの項目との対応づけは管理されてこなかった。必要に応じて施設ごとにローカルコードをそれぞれマッピングしてきた一方で、例えば医薬品であれば、YJコード、厚生労働省コード、レセプト電算マスタコード、HOTコード、GT1コードや、複数の薬効分類マスタ体系などの複数の標準マスタが存在しており、項目単位では、1:N、N:1、N:Mの対応づけが発生していた。そこで、これらのマッピング情報をRDFで管理することにより、既存の標準マスタとの関係を知識ベース化して、施設横断で管理する手法を提案する。 提案手法では、事前にマッピングされていないローカルコード、学会テンプレート項目などについても、他のデータ項目との関係づけの管理をデータ収集後からも開始できるため、データ収集開始後にも、ローカル項目を段階的に標準項目とマッピングして管理することが可能となり、多施設臨床研究におけるデータ項目管理の実現を容易とすることができる。 動的にRDFのリンク情報を変更できることで、マッピングを実施するタイミングの制限が緩和されて、知識の紐付けについて柔軟な運用が可能となる。