[3-H-2-04] 歯科医療分野のICT化における将来像
online qualification confirmation, Medical information cooperation, ICT in the medical area
国は、2025年度までのデータヘルス改革の工程表において、医療・介護分野における情報利活用の推進や自身の保健医療情報(PHR)を閲覧できる仕組みの整備と推進を掲げている。 令和4年6月に閣議決定された『経済財政運営と改革の基本方針2022について』いわゆる「骨太の方針」においても、▼全国医療情報プラットフォームの創設、▼電子カルテ情報の標準化等について、行政と関係業界が一丸となって進めるとともに、医療情報の利活用に向けて必要な法整備を講ずるとしている。 『全国医療情報プラットフォーム』とは、オンライン資格確認システムのネットワークを拡充し、レセプト・特定健診情報に加え、予防接種、電子処方箋情報、自治体検診情報、電子カルテ等の医療(介護を含む)全般にわたる情報について、共有・交換できるプラットフォームを指しており、これまで以上に患者のニーズを踏まえた質の高い医療サービスの提供が可能となる基盤構築を目指している。 『電子カルテ情報の標準化』は、医療機関間における情報共有を可能にするため、全国的に電子カルテ情報を医療機関等で閲覧可能とする仕組みの実装であり、オンライン資格確認システムの基盤を活用することや医療機関間でやり取りする情報の整理等について、まずは医科を中心にその構築に向けた検討が進められている。 日本歯科医師会は、これからの議論に向けて本会内に検討会を設置し、電子カルテの標準化に資する医療機関間連携において共有が必要な項目等の議論を始めており、将来的にシステムの安定化と臨床現場に寄り添った使い勝手の良いシステムが構築されるよう検討を進めていく。