Japan Association for Medical Informatics

[3-H-3-03] 3現場における歯科ICTの現状と地域連携

*Kenichi Mizuno1 (1. MEDIA Co., Ltd.)

Standardization, Oral examination data, Integrated community care system

歯科医療は、従来からの医院完結型診療から地域完結型診療へと変容を求められています。又その担い手の中に占める女性歯科医師の増加とその実態から垣間見える歯科医療像の変容は、私たちが避けては通れない現実的な課題であると考えています。
メディア株式会社は、歯科診療所や、歯科大学病院ならび病院歯科で使用する歯科電子カルテメーカーとして、全国的に歯科ICTソリューションの展開を行っています。
昨年来、医療の現場へのオンライン資格確認の政策的な導入・普及とともに、日本型電子カルテの時代がスタートしました。
今回は、弊社の導入システムの状況を含め
1.歯科診療所での外来診療におけるEHRの現状や標準化の問題点。ここではDICOM
規格等の画像情報の標準化についての深刻な現状
2.2025年問題として指摘された超高齢社会を目前にして、わが国の歯科訪問診療への対応の遅れや、歯科システムベンダーその他のEHRやPHRに対する対応状況、介護施設が直面している課題の整理、今後の地域医療連携における介護施設と歯科診療所との連携上の問題点
3.歯科大学病院、病院歯科の現場においては、歯科システムを導入した際のHISとの連携状況とそれにおいて抱える現状の問題点、さらには病院歯科と歯科診療所との連携の将来像
等について報告します。
この3つの現場における歯科ICTの現状から、地域における医療連携の中で役割期待が増大してきている歯科診療所の進むべき方向、今後の歯科界における歯科レセコン・歯科電子カルテのFHIR対応における問題点、医科電子カルテとの考え方の相違等がどういう影響を及ぼすのか、FHIRを利用した情報共有に基づいて、地域医療連携で現実に直面するであろう問題点の指摘とその課題解決の方策に向けて、私達がどう貢献できるかを提案します。