Japan Association for Medical Informatics

[3-I-1-01] 重要アラームの選択通知に向けた生体情報モニタ画面情報の取得の試み

*Risa Sakurai1, Tsuyoshi Yamamoto2, Miki Nagano3,4, Yuuki Masaoka3, Nobuhiro Itazu1, Satoshi Nagata1, Takafumi Imazu1, Tadamasa Takemura5, Haruhiko Hiramatsu1,3 (1. 国立循環器病研究センター 情報統括部, 2. 大阪警察病院 情報管理課, 3. 国立循環器病研究センター 医療情報部, 4. 国立循環器病研究センター 看護部, 5. 兵庫県立大学大学院 情報科学研究科)

alarm, support system, patient monitoring systems

【背景・目的】
病棟では複数の機器から多くのアラームが発報されている。これらのアラームには、患者の状態は問題ないが、ケアの際の動作で発生するものなどが含まれてしまうために、現場ではアラームごとにベッドサイドに行き、重要なアラームか否かを判別しなければならず大きな負担となっており、重要なアラームのみの通知が求められている。しかし、重要性の判断を行うためにもアラーム情報の取得が必要であるが、医療機器のアラーム情報の汎用的な手法による取得と再利用は難しく、例えば、当センターで採用している生体情報モニタでは測定データについては取得できるものの、アラーム情報はデータとして取得することができない状況であり、さらには、メーカーが異なると取得方法そのものが変わってしまう。本研究では、重要アラームの選択通知に向けて、生体情報モニタのアラーム情報の汎用的な手法による取得と、スマートフォンへ通知するシステムの構築を目的としている。
【方法】
生体情報モニタの画面に提示された情報を画像として随時取得し、公開されている画像処理や画像解析のライブラリを用いた解析によるアラーム情報の取得を行う。具体的には、生体情報モニタの画像出力信号をHDMI画像キャプチャを用いて取得し、取得した画像に対してOCRおよびopenCVを用いて画像処理を行い、画像中の特定領域に関して数字や文字などの表示情報の取得を行う。この取得された情報から異常値を検知した場合に発生する表示を検出する。検出した情報を、別途開発したメッセージングサーバーを用いて、スマートフォンに通知する。
【結果・考察】
数値や日本語で出力された文字の誤認識が一部発生したものの、アラーム情報を取得し、スマートフォンへ通知できることが確認できた。これにより、生体情報モニタメーカの仕様に縛られず、汎用性の高い仕組みで信号情報の取得が可能であることが示唆された。