Japan Association for Medical Informatics

[3-P-6-04] 看護職員研修における看護情報の二次利用に関するオンライン演習の試み

*Miki Takami1, Hiroko Kyuma1, Mami Takashima2, Kyoko Ishigaki1 (1.兵庫県立大学, 2.関西医科大学)

Distance learning, Continuing Education, Visual Analog Scale

看護師は「看護者の倫理綱領」のなかで専門職業人としての自己研鑽に努めることが求められている。そのため、看護師が就業している施設では様々な継続教育が企画・運営されており、集合教育や研究活動を通じた学習などさまざまな形態がある。 2020年度より新型コロナウイルス感染症の流行を受けて、A病院看護部では、外部講師を招いた職員研修の実施が困難となり、集合教育での職員研修を中止した。しかし流行期間の長期化に伴い、2021年度はTV会議システムを用いたオンラインでの遠隔研修を実施することとなり、看護情報の二次利用に関する研修としてデータ入力や統計計算などの演習を含めた遠隔研修を実施し、その理解状況について調査したので報告する。
方法 調査時期:2021年9月、調査対象:約300床のA病院に勤務する看護師であり、過去に看護情報の二次利用に関する研修の受講経験が無く、臨床研究の指導者になり得るとして、所属している部署の看護師長より人選された者とした。 研修プログラムは、講義(90分)として情報の二次利用、統計の基本(尺度、基本統計量、t検定、相関、χ2検定)。演習(90分)では、アンケート調査のデータ入力方法や、Microsoft Excelを活用した統計の基本操作を実施した。研修終了後、受講者を対象にビジュアル・アナログスケールを活用した質問紙により、講義および演習前後の理解について調査した。
結果 A病院の研修担当者と研修前に調整を行い、各部署でTV会議システムが利用できるスペースとPCの確保、当日のTV会議システム使用のサポート、研修終了後の調査票の配布及び回収を依頼した。研修には1部署から2~3名が参加し、最終的には10部署から約30名が参加した。調査票の回答者は21名、そのうち有効回答数は15名であった。平均経験年数9.47年、職位はスタッフ看護師14名、無記名1名であった。