[4-C-1] 電子カルテ上のアラートの在り方を考える~アラート疲労とその対策~
Medical Safty, Prescription Order Entry Sytem, Alert Fatigue
薬剤オーダ時のアラートは、エラーを防ぐために多くの医療情報システムに実装されている。一方、そのアラートの有効性については、十分に検証されないまま、薬剤オーダに関連したインシデントが発生すると、新たなアラートを追加するという積み上げ式の対策が講じられることが多い。また、多くの施設では、いつどのようなアラートが誰にどの程度発出されているか、把握・管理されていないのが実情である。結果として、アラートの頻度が過多となれば、警告の受け手にはアラート疲労が発生しやすく、重要なアラートを見逃す要因となる。医療安全に資する病院情報システム検討ワーキンググループでは、医薬品に関するアラートの在り方、アラート疲労の課題、good practiceの収集、アラートの全体数を制御するためのアラートガバナンスの在り方等について、医療安全と医療情報の立場から検討してきたので、報告するとともに、今後の薬剤オーダ時アラートの在り方について議論したい。