[4-C-2-03] チームで取り組むICD-11和訳作業
The International Classification of Diseases, World Health Organization, Mortality and Morbidity statistics
背景:厚生労働省国際分類情報管理室より「質病および関連保険門あいの国際統計分類」の第11回改訂版(ICD-11)に関する和訳作業の依頼を受けて、日本救急医学会用語委員会では約半年にわたり作業を実施した。本発表ではその作業過程と作業における工夫を共有する。 1) Mortality and Morbidity statistics (MMS)版和訳・確認作業:対象用語数913項目。2021年6月から7月まで、13名の用語委員会委員で分担し作業を実施した。最終工程で用語の調整などを行った後に、厚生労働省に提出した。作業実施において大きな問題は生じなかった。 2)Foundation版和訳・確認作業:対象用語数3456項目(うち新規翻訳760項目)であり、用語委員会のみでは分担困難であると判断した。このため各委員に3名のタスクフォースメンバーを推薦してもらい、13チーム、52名の組織にて作業を実施した。2021年10月より1ヶ月にわたり各チーム(委員:チームリーダー1名、タスクフォースメンバー3名)約266項目の分担作業を行うこととなった。作業に先駆け、zoomにて班員全員を対象としたkick-off meetingを行い、作業工程と役割分担を説明し情報共有を行った。各メンバーの作業分配は各委員のチームに一任したが、同一作業員が新規翻訳とその部分の確認作業を行わないことをルールとした。作業実施において大きな問題は生じず、最終工程で用語の調整などを行った後に、厚生労働省に提出した。 結語:日本救急医学会 用語委員会において4369項目のICD-11和訳作業を実施した。膨大な作業量であったが、1)一人あたりの作業負担を軽減するためにタスクフォースメンバーを募りチームを形成したこと、2)各委員のリーダーシップと実行力を発揮してくれたことで、大きな問題なく作業を完遂することができた。