一般社団法人 日本医療情報学会

[4-D-2] 本格化するHL7 FHIRの活用と、普及に向けた課題と展望

*中山 雅晴1、土井 俊祐2、塩川 康成3、木村 映善4、田中 良一5、鳥飼 幸太6、上中 進太郎7、美代 賢吾8、武田 理宏9 (1. 東北大学、2. 東京大学、3. キヤノンメディカルシステムズ株式会社、4. 愛媛大学、5. 岩手医科大学、6. 群馬大学、7. セールスフォース・ジャパン、8. 国立国際医療研究センター、9. 大阪大学)

FHIR, Interoperability, Standardization, Implementation

次世代データ交換国際標準規格であるHL7 FHIR(Fast Healthcare Interoperability Resources)の普及に向け、国内でも多方面から急速に整備が進められている。2021年末にはNeXEHRS研究会のHL7 FHIR日本実装検討ワーキンググループから本邦において核となるJP Core Draft Ver.1が公開され、現在も対応するProfileの範囲が広げられている他、処方情報や健診結果報告書、退院時サマリー、診療情報提供書のFHIR記述仕様は厚生労働省標準として採択されている。今後益々FHIRの活用の発展が期待されるが、医療現場における実際のユースケースに関する知見は未だ乏しく、実装上の課題は十分には整理されていない状況にある。JAMI課題研究会の「FHIR研究会」では、病院情報システムからのデータ出力や部門システムとの連携、FHIRを用いた電子カルテ開発、地域医療情報連携システムやPersonal Health Recordにおける応用、臨床研究における活用など、様々なユースケースを念頭に議論を進めている。本ワークショップでは、これまでの課題研究会の成果を踏まえ、各メンバーからFHIRの活用に関する実例を提示し、実装における課題と展望について様々な立場から議論する。