一般社団法人 日本医療情報学会

[4-E-1-01] メタバースにおける医療情報の位置づけ

*藤田 卓仙1,2 (1. 慶應義塾大学、2. 世界経済フォーラム第四次産業革命日本センター)

コンピュータやインターネットの上に構築された、3次元の仮想空間を指す「メタバース」に関して、その定義は必ずしも定かではないものの、2021年には韓国政府から全国的なメタバース同盟の創設がアナウンスされ、2022年に世界経済フォーラムにおいてメタバースのイニシアチブが作られるなど、最近注目が高まっている。日本においても、メタバース推進協議会やメタバースジャパン等といった民間の団体が設立され、メタバースの可能性に関する議論が盛り上がりつつある。医療との関係では、メタバース上での問診、メタバース上での手技のトレーニング、遠隔での手術等の事例がすでに現れている。また、2022年のアクセンチュアによるレポートでは、医療機関の経営者の81%がメタバースが業界にプラスの影響を与えるものと期待している、とされている。その一方で、メタバースに関してはバズワード的な側面も強く、定義の曖昧さもあって、その実装に向けては慎重な意見も見られ、法的整備の必要性も主張されているところである。
本演題では、本企画の趣旨に関して紹介をする。