一般社団法人 日本医療情報学会

[4-E-1-03] 順天堂大学でのメタバースを用いた試みと将来

*杉村 雅文1 (1. 学校法人順天堂大学)

2022年4月1日に日本IBMとの共同研究講座、メディカル・メタバース講座を開設しました。 本講座では、順天堂医院の実物をオンライン空間で模した「順天堂バーチャルホスピタル」を起点にして、メタバース技術の活用による新たな医療サービスの開発・提供を目指します。 短期的実施テーマとしてメタバース空間で順天堂医院を模した「順天堂バーチャルホスピタル」構築を行い、患者さんや家族が来院前にバーチャルで病院を体験できる環境構築を行います。まずは血漿交換療法の治療法の紹介を作成して、順天堂医院で行われている最新の治療について患者さんにより分かりやすいコンテンツ作成をし、治療に対する患者さんの理解を深め、不安や心配を軽減できるかの検証を今後進めてゆく予定です。 中長期実施テーマとして、メタバース空間でメンタルヘルス等の疾患の改善が図れるのかを学術的に検証も進めており、社交不安障害(SAD)患者を対象にメタバースを用いて生体情報データ取得を行い、診断の客観的指標取得の研究を行う予定です。
また並行してHL7 FHIRによるデータ収集基盤構築を行っており、順天堂医院をはじめとして附属病院からの患者情報の収集をPHR(PersonalHealthRecord)化を進めており、メタバース上でバーチャルとリアルの相互連携が取れることを目指しております。