Japan Association for Medical Informatics

[4-G-2-08] 研究データの利活用を目指した公衆衛生研究における研究データのメタデータの検討

*Satoshi Ueno1, Yusuke Komiyama2, Keika Hoshi1, Mariko Doi3 (1. 国立保健医療科学院研究情報支援研究センター, 2. 国立情報学研究所コンテンツ科学研究系, 3. 国立保健医療科学院政策技術評価研究部)

Research Data Management, Research Data Metadata, Public Health Informatics, Biomedical Research, Data Curation

令和3年3月26日に閣議決定された、内閣府の科学技術・イノベーション基本計画において,信頼性のある研究データの適切な管理・利活⽤促進のための環境整備が求められている.また,公的資⾦により得られた研究データについて,産学官における幅広い利活⽤を図るため,2023年度までに体系的なメタデータの付与を進め,同年度以降,研究データ基盤システム上でこれらのメタデータを検索可能な体制を構築する必要がある.
本研究では,公衆衛生研究分野における体系的なメタデータ付与を検討した.臨床試験登録レジストリシステムjRCTの登録項目と,「公的資金による研究データの管理・利活用に関する基本的な考え方」におけるメタデータの共通項目」(2021年11月30日時点)の15項目を比較した.
臨床研究の実施体制に関する情報(1. 資金配分機関情報,3. プロジェクト名,13. データ作成者,データ作成者のe-rad研究者番号)はjRCTの登録項目であった.しかし,研究データに関する情報(4. データNo.,5. データの名称,6. 掲載日・掲載更新日,7. データの説明,8. データの分野,9. データ種別,10. 概略データ量),研究データ利活用に関する情報(11. 管理対象データの利活用・提供方針,アクセス権,公開予定日),研究データアクセスに関する情報(2. e-radの課題番号,12. リポジトリ情報,リポジトリURL・DOIリンク,14. データ管理機関,データ管理者,データ管理のe-rad研究者番号,データ管理者の連絡先,15. 備考)は,設定が必要であった.
研究データに関連する情報を含む,NIH,AMED,JST,厚労科研などのDMPと比較し,より汎用性が高い研究データのメタデータを検証したい.
本研究は,JSPS科研費(22K12905), 2022年度国立情報学研究所公募型共同研究(22S0102)の助成を受けた.