Japan Association for Medical Informatics

[4-I-1-02] 患者サービスもスマートフォンへ ~病院オリジナルアプリ導入の取り組み~

*Yoshihiro Sakakibara1 (1. 公益財団法人操風会 岡山旭東病院)

smartphone, app, waiting time

【目的】当院は病床数214 床、約500 人の職員が働く脳神経運動器の専門病院である。外来待ち時間対策、各種サービスの集約など外来患者向けのサービス充実を目的に病院オリジナルアプリを導入したので報告する。
【方法】従来から外来待合のサイネージにて各診察室の待ち状況を表示していたが、その映像信号を分岐してクラウド配信することで、スマートフォンのアプリ上で閲覧可能とした。また、スマートフォン上で来院前に問診入力が可能なAI問診システムや、検査結果/薬/画像などの医療情報をスマートフォン上で閲覧可能なPHRシステムなど従来個別に提供していたICTを活用したサービスをアプリ上に集約した。その他、院内に多数設置してあるアート作品と院内マップを連動させた機能など待ち時間を快適に過ごす仕組みを実装した。アプリはOS依存度の低いPWA方式で開発した。
【結果】導入後6ヵ月間のアプリ利用状況を集計。アプリをインストールした人は476人。主な機能別の閲覧回数は、外来待ち状況が12,726回、お知らせ1,488回、アート案内1,065回、外来診察表960回、病院ホームページ817回、オンラインサービス815回、疾患と治療法684回、院内マップ515回、AI問診304回、youtube227回、ドック予約200回であった。
【考察】運用開始後6ヵ月という短い期間での集計であったが、機能別の閲覧状況から外来待ち状況への高い関心がうかがえる結果となった。アプリ閲覧回数に対して、アプリインストール人数が少ない点については、PWA方式の仕組み上、アプリをインストールしなくても各画面を閲覧できることが影響していると推測される。
【結語】病院オリジナルアプリが定着することで、外来待合の混雑緩和や感染対策などにもつながることを期待している。今後もコンテンツを充実させていきたい。