Japan Association for Medical Informatics

[4-P-3-02] 医療用医薬品の患者向け資材における資材コードの現状調査

*Hidekazu Kato1, Masashi Miyamoto2 (1.国立病院機構 長良医療センター, 2.国立病院機構 静岡医療センター)

Drug Infomatics, Standardization, Numbering

<はじめに>医療用医薬品にはYJコードなど標準化されたさまざまなコードが付与され、活用、研究が進んでいる。その一方、医薬品自体ではなく、医薬品の利活用を促進する目的で製薬企業から提供される患者指導を目的としたパンフレット等の資材(以下、患者向け資材)に付与されたコードについての研究は行われていない。患者向け資材の記載の指針となる「医療用医薬品製品情報概要等に関する作成要領」においても資材コードに関する記載はなく、表記方法は各企業に委ねられている。今回我々は患者向け資材に付与されたコード(以下、資材コード)について調査したので報告する。<方法>日本製薬工業協会に2022年4月1日付で登録されている製薬企業73社を対象とし、患者向け資材から資材コードを収集し、文字数、文字種などについて調査を行った。<結果・考察>73社のうち61社から資材コードが得られた。資材1つあたりに記載される資材コードは平均1.49個(1~3個)であった。作成改定の年月を除いた資材コードの長さは平均10.7文字(1~23文字)であった。資材コードを構成する文字種としては数字、アルファベット、記号、カナ、漢字が含まれていた。また、資材コード中に医薬品の英字またはローマ字表記のアルファベットが3文字以上含まれていた割合は29社(47.5%)であった。作成改定の年月の記載は57社(93.4%)であった。資材コードの記載方法は製薬企業ごとに多様であるが、薬剤名との関連など要素として共通する部分も一部見られた。