Japan Association for Medical Informatics

[LS19-01] 「常時インターネット接続」を前提とした病院情報システムの設計と実装

*鳥飼 幸太1 (1. 群馬大学医学部附属病院 システム統合センター 副センター長)

 電子処方箋開始や入院診療計画書等、FHIRの利活用は「院内Web化」の要請として捉えられ、「病院情報システムを常時インターネットする」転換点となっている。群馬大学医学部附属病院では2022年10月にネットワークを含む病院情報システムを更新した。本更新の主眼のひとつとして、サイバーセキュリティの強化を含むデザインと実装を行った点が挙げられる。近年のサイバー攻撃は侵入の早期検知、“Crown Jewel”である電子カルテ情報の保全の2点を中心として、早期隔離、難活動化、可視化によって、セキュリティ用語としての「レスポンス」の向上が強く求められている。また、攻撃を受けた際や被災時などにはネットワーク設定変更を迅速に行える能力が不可欠であり、ユーザー操作を含めた迅速さが重要になる。本セミナーでは、導入したサイバーセキュリティ対策技術について、運用の実際について紹介する。併せて、「常時インターネット接続」を前提とした病院情報システムの設計に必要なキーポイントについて提案する。