Japan Association for Medical Informatics

[LS21-01] 肺癌周術期免疫チェックポイント阻害剤の適正使用、研究におけるデータベース
~NCCHにおける電子カルテ利活用の取り組み~

*堀之内 秀仁1 (1. 国立がん研究センター中央病院 呼吸器内科)

 がんの根治に向けて、すべてのがん領域で活発に臨床研究が行われています。その中心はランダム化試験に代表される前向きの介入試験でした。近年、Real world data(RWD)を利活用する動きが活発となっており、日本においてもがんの疾患レジストリーを対照データとして活用し、新たな薬剤を承認する枠組みが現実のものとなっています。収集されたRWDは研究利用だけでなく、免疫チェックポイント阻害剤等の適正使用のために、実臨床に直接役立てることが可能です。質の高いRWDの収集のためには、データを発生させる医療者の系統的な入力等の取り組みだけでなく、電子カルテやその周辺のシステムに保管されている診療データをいかに統合的に活用できるかがポイントとなります。本セミナーでは、国立がん研究センター中央病院呼吸器内科において、同医療情報部と協力して取り組んでいる、周術期における免疫チェックポイント阻害剤の適正使用や臨床研究のための電子カルテデータの利活用について共有させていただきます。