Japan Association for Medical Informatics

[LS25] 注射ラベルのカラー化検討 ~わかりやすいラベルデザインを目指して~

*西川 満則1 (1. 大阪大学医学部附属病院 薬剤部 薬剤主任)

 昨今、医療情報システムは、医療事故を防ぐため様々な仕組みが機能しているが、注射手技等は目視確認に頼るところが大きく思い込みが発生する余地があり、実際に投与ルート間違いなども発生している。中心静脈と末梢や腹腔内と静脈内などの誤りは時に大きな事故に繋がるが、これらはシステムだけで防ぐことは難しい。
 大阪大学医学部附属病院では2022年1月のシステムリプレースを機に注射薬ラベルをカラーで出力できる仕組みを構築した。単なる文字情報の詰め込みでは新たなエラーを誘発する危険があるが、一般的にあまり色情報が使われてこなかったラベルは色情報を付加することにより情報が整理され思い込みの余地を減らせる可能性がある。よりわかりやすいラベルデザインを目指し検討を進めている当院での取り組みを紹介する。