Japan Association for Medical Informatics

[LS3] リアルワールドデータとしての医療情報利活用の最前線

*中村 理彦1 (1. IQVIAソリューションズ ジャパン株式会社 Real-World Analytics & Solutions ディレクター)

 実臨床下での医療ビッグデータ、いわゆるリアルワールドデータ(以下、RWD)の利活用の必要性が提唱されて久しい。今日までに、RWD のうちレセプトデータ(調剤、医科、DPC)は医学研究用途において利活用プロセスの整備、研究成果の両面ともに一定の段階に到達できているものと捉えてよいと考えられる。一方で、いわゆる「医療アウトカム」を含むRWD である、電子カルテデータ、病院情報システムデータ、ゲノムデータ等の利活用には相対的に課題が大きく残されている。本講演では、これらのアウトカムRWD 利活用に対する現状の課題と、それに対する国内外の取り組みについて、医学研究の視点と医療情報システムの視点をクロスオーバーし解説したい。