一般社団法人 日本医療情報学会

[LS9-01] 情報管理体制の再考~情報管理部門の体制見直しのためのポイント

*石間 正俊1 (1. 有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリーヘルスケア シニアマネジャー)

 近年の病院情報システムの高度化と広範囲化は、その進展に比例する形で情報管理部門への期待と負担増大にもつながっている。
 当法人では、医療機関への会計・システム監査だけではなく、ICTシステム、経営支援、人事制度等の様々なアドバイザリーサービスを提供している。
 その中でも、特に医療ICT に関連したアドバイザリーサービスを通して現場から聞こえてくる声は、人材不足とそれをカバーするために限られた人的リソースで奮闘する情報部門の疲労感である。
 特に、サイバーセキュリティを始めとする各種の情報安全確保の課題に対しては、「企業統治」の観点からの内部要求や、ガイドライン等での外部からの要求が増大しているにも関わらず、従来の人員・体制で対応している病院が大半であり、現場の運用管理を続けながらの中では、最新知識の習得もままならない状況となっている。
 本セミナーでは、「ガバナンス」「内部統制」「コンプライアンス」といった、当然のように使われていながらも、医療情報の現場ではまだまだ漠然としている言葉を改めて確認し、それらを情報管理部門が正しく行うための体制構築のポイントについて、コンサルティング会社の視点から紹介する。