Japan Association for Medical Informatics

[2-D-1] 病院-薬局連携に必要とされる薬剤関連情報とその電子化について考える

*Kazuyuki Ikeda1 (1. Nara Medical University Hospital)

Hospital, Pharmacy, Linkage, Standardization

令和5年5月に政府の医療DX推進本部より、医療DXの推進に関する工程表が示された。 この中では、「マイナンバーカードと健康保険証の一体化の加速」「全国医療情報プラットフォームの構築」「電子カルテ情報の標準化」「診療報酬改定DX」が掲げられ、3文書6情報の共有が示されている。現在、病院と薬局、病院と病院との情報連携では、診療情報提供書、薬剤サマリや施設間連携連絡書、トレーシングレポートなど種々の情報が連携されているが、現在は紙やFAXによる運用が中心であり、今後に向けて電子化の議論が必要である。一方「薬局薬剤師の業務及び薬局の機能に関するワーキンググループとりまとめ」では、薬局内・薬局間情報連携のための標準的データ交換形式に関する記述があるが、これらの具体的な情報連携規格は作成されていない。
 今年度、日本病院薬剤師会 学術第3小委員会では、薬剤業務における情報化に対応するための課題に関する研究を実施する中で、病院・薬局間の電子的な情報連携に必要な最低限の項目セットの検討を行っている。この小委員会では、日本病院薬剤師会学術委員会の研究の一環として、日本病院薬剤師会から発出されているフォーマットをはじめ、本委員会委員の施設および近隣施設の帳票フォーマットを調査し、連携に必要な情報の調査を行った。
 ワークショップではこれら調査・検討により導いた電子的な連携の在り方を示したうえで、登壇者やフロアーの参加者とともにディスカッションを行い、薬剤関連情報の連携に必要な項目とは何かについて、議論する。