一般社団法人 日本医療情報学会

[2-E-3-03] オンラインでの看護師を対象とした看護情報の二次利用に関する職員研修

*高見 美樹1,2、久間 裕子2、高島 真美3、石垣 恭子2,1 (1. 兵庫県立大学 看護学部, 2. 兵庫県立大学 応用情報科学研究科, 3. 関西医科大学 看護学部)

Distance learning, Continuing Education, Visual Analog Scale

背景
看護師は「看護者の倫理綱領」のなかで「個人の責任として継続学習による能力の開発・維持・向上に努める」と示されており、看護師が勤務している病院では、教育支援の一つとして、集合教育や研究活動を通じた継続教育など、看護師を対象とした職員研修が様々な形態で企画・運営されている。 A病院看護部では、看護職員を対象とした研修を企画・運営している。新型コロナウイルス感染症の流行前までは、外部講師を招いた研修を企画していたが、2020年度より職員研修自体の中止を余儀なくされた。しかし、流行期間の長期化を受けて、2021年度よりTV会議システムを用いたオンラインでの研修を企画し、実施することになった。そこで今回は、2021年~2022年度に実施したオンラインでの看護師を対象とした看護情報の二次利用に関する研修の理解状況について、2019年度の対面での集合研修との結果を比較したので報告する。
方法
対象研修:本研修は、病棟単位で取組む臨床研究の中で、研究計画立案時における研修として設定されたデータ入力や統計計算などの演習を含めた看護情報の二次利用に関する研修である。講義及び演習で企画されており、2019年度は対面での集合教育で、2021年及び2022年度ではオンラインにて実施した。 調査対象者:約300床のA病院に勤務する看護師であり、過去に看護情報の二次利用に関する研修の受講経験が無く、臨床研究の指導者になり得るとして、所属している部署の看護師長より人選された者とした。 調査項目:受講者を対象にビジュアル・アナログスケールを活用した質問紙により、講義内容および研修前後の理解状況について調査した。
結果
回答者数:2019年度23名、2021年度21名、2022年度18名の計62名であった。 研修前後における講義項目の理解状況では、全ての年度において研修後の平均値が、研修前よりも高い結果であった。