Japan Association for Medical Informatics

[2-E-4-01] Medical Informatics and Information and Communication Technology as an Infrastructure

*Eisuke Hanada1 (1. Saga University)

Information and Communication Technology, JAMI, IEICE

日本医療情報学会(JAMI、以下「本学会」)は「医療情報に関心を持つすべての研究者および実務担当者の学術交流の場とすること」を目的として設立された。本学会の発展と共に医療機関における情報技術(IT)の導入は進んできた。
しかし近年、あらゆる場面で通信機能の活用が必須となりつつある。今後の医療DXを進めるためには、ITのみならず通信技術の導入が必要不可欠である。
既に通信基盤は、特に大規模な医療機関においては最重要基盤のひとつとなっている。今後は高速無線LANやIoT、センサ等の技術を駆使したシステムが医療現場で多用されることは疑いない。しかし、少なくとも近年の本学会の大会等においては情報通信基盤技術自体に関する発表は数少ないといえる。基盤をより深く理解し、管理することにより、システムは初めて安定的に動作する。この点で、電子情報通信学会は1917年(大正6年)に創立された電信電話学会を起源としており、通信基盤について理論から応用までを幅広く取り扱っている。医療における通信基盤をより安定させるためには、本学会と電子情報通信学会が技術的交流を行うことが必要と考える。
しかし、通信技術の進歩の速度は著しいのに対し、我が国においては薬機承認に要する期間を考慮すると、必ずしも最新の通信技術が直ちに現場で使用される状況には無いといえる。ここでは、このような問題点を相互に理解した上で、電子情報通信学会の中でも医療・ヘルスケアに特化した研究会である「医療・ヘルスケア情報通信技術研究会」との結びつきを深める必要性について述べる。