[2-G-1-02] 外来業務のDx化推進 説明動画の質評価と導入効果の検証
digital transformation, explanation video, qr code
【はじめに】病院におけるDxとは医療業界を取り巻く未解決課題に対し、デジタル技術を活用し、業務そのものや、組織、プロセス、病院文化・風土を変革して医療の質向上を図る事が目的といえる。当院では2021年度より、外来業務のDx化の一つとして、外来での説明を動画にして提供する取り組みを開始した。そこで、今後の発展を検討する上で説明動画の質評価と導入効果の検証をした。 【方法】外来での看護業務となっている入院説明の動画を作成した。QRコードを発行する事で患者・家族が自分で自宅や院内での待ち時間を活用して入院説明を視聴できるようになった。診療補助動画も運用開始し、動画視聴してから診察を行えるようになった。これらの説明動画を活用実績評価及び患者アンケート・職員アンケートを実施し、患者院内滞在時間推移・患者満足度、説明内容理解度・職員満足度、業務量から分析した。 【結果】説明動画導入により病院滞在時間の短縮につながった。動画に置き換えても、説明内容の理解は得られていた。反復性があり自宅で視聴できる、外国語対応が可能になるなどのメリットも得られた。医療者側からも外来業務の効率化(10分~20分/1回の説明)につながると共にタスクシフト・タスクシェアが容易にできるようになるなど高いアウトカムが得られた。一方で動画作成支援・メンテナンス等の動画管理については一定の課題がある事がわかった。 【考察】説明動画は医療者、患者双方にメリットがある取り組みといえる。医療者にとっては働き方改革を推進する中でタスクシフト・タスクシェアを容易にできるコンテンツであり、汎用性は非常に高く、更に充実させる事が可能である。今後は検査説明や患者指導・医療機器のトラブルシューティングなど発展させたい。