[2-G-3-04] テキストマイニングによる個人情報関連インシデントレポートの解析および可視化
Incident Report, Text Mining, Patient's Personal Information
日々多数報告されるインシデントレポートには、インシデント防止の足掛かりとなりうる有用なテキストデータを含むが、膨大なデータをすべて確認するには相当な時間を要することから、インシデントレベルの高い事例しか着目出来ていなかった。そこで本研究では、島根大学医学部附属病院のインシデント事例に含まれるキーワードから、テキストマイニング技術を活用して、インシデントレポートを効率的に解析する方法を検討した。
解析対象を、2017~2022年度までの間に報告されたインシデントレポートのテキストデータとし、まずは個人情報関連のレポートについて重点的に解析を行うこととした。また、個人情報にあたるデータは解析対象から除外している(倫理審査承認:20230215-1)。方法として、収集したテキストデータに形態素解析を施すことで、解析がしやすくなるよう単語毎に整理し、ワードクラウド、クラスター分析などの手法を適用する。得られた結果から、インシデントの問題点を分析・評価する。
インシデント報告件数は、「USBメモリの紛失」、「個人情報を書いた書類の紛失」、「他患者の情報の混入」の件数が、2017年度当初は少なかったのが、近年徐々に増えており、2022年度にはこれらが上位を占めていることが分かった。このことから、「USBメモリ関連」、「書類関連」とカテゴリ分けを行い、それぞれ何が原因か解析を行った。結果として、「USBメモリ関連」は白衣のポケットに入れたまま洗濯に出すこと、「書類関連」は、紹介状の誤送付、保管場所としてポケットに入れて紛失、などの6つのクラスターに分類できることが分かり、インシデント発生低減に大きく寄与するポイントとなると考える。今後は、個人情報関連に限らず、すべてのインシデントレポートを対象として解析を行い、当院における問題点を分析・評価することを検討したい。
解析対象を、2017~2022年度までの間に報告されたインシデントレポートのテキストデータとし、まずは個人情報関連のレポートについて重点的に解析を行うこととした。また、個人情報にあたるデータは解析対象から除外している(倫理審査承認:20230215-1)。方法として、収集したテキストデータに形態素解析を施すことで、解析がしやすくなるよう単語毎に整理し、ワードクラウド、クラスター分析などの手法を適用する。得られた結果から、インシデントの問題点を分析・評価する。
インシデント報告件数は、「USBメモリの紛失」、「個人情報を書いた書類の紛失」、「他患者の情報の混入」の件数が、2017年度当初は少なかったのが、近年徐々に増えており、2022年度にはこれらが上位を占めていることが分かった。このことから、「USBメモリ関連」、「書類関連」とカテゴリ分けを行い、それぞれ何が原因か解析を行った。結果として、「USBメモリ関連」は白衣のポケットに入れたまま洗濯に出すこと、「書類関連」は、紹介状の誤送付、保管場所としてポケットに入れて紛失、などの6つのクラスターに分類できることが分かり、インシデント発生低減に大きく寄与するポイントとなると考える。今後は、個人情報関連に限らず、すべてのインシデントレポートを対象として解析を行い、当院における問題点を分析・評価することを検討したい。