Japan Association for Medical Informatics

[2-G-5-01] 術前中止薬情報確認システムの開発と薬剤師による入院前面談での活用

*Hikaru Takahashi1, Kazuhiro Suzuki1, Kazuyoshi Kawakami2, Yoshikazu Tateai2, Yuka Mori2, Yasuhiro Nakano2, Maki Nemoto2, Daigo Shoji2, Hisanori Shimizu2, Masahiko Oguchi1 (1. 公益財団法人がん研究会有明病院 医療情報部, 2. 公益財団法人がん研究会有明病院 薬剤部)

Pre-operative Risk Management, Drug Information, Unified Integrated Database

当院における術前中止薬情報の管理は、委員会等で決定された内容をExcelやpdfファイルにまとめ、その電子ファイルを電子カルテシステム内に掲示するような運用であった。しかし、Excelファイルでの薬品名称検索は、検索条件の入力を1文字間違うと該当データが存在しないような動作なったり、検索結果が画面外の場所にあると見失ってしまったりと、検索の使い勝手に課題があった。また、同一成分・同一規格の後発薬が登場するたびに、Excelファイルへ追記して掲示し直す必要があり、追加すべき薬品の抽出漏れ等のリスクが存在していただけでなく、担当薬剤師の業務負荷も大きい状況であった。 そこで本課題を解決するべく、市販のシステムと院内独自開発を組み合わせた「術前中止薬情報確認システム」を開発した。これまでExcel管理していた術前中止情報は(株)トーショー製「どんとこい持参薬」を利用し、一般名同一薬品には同じ術前中止情報が適用されるようにマスタ登録を行なった。これにより、薬品マスタが追加される際にも、一般名同一薬品には同じ術前中止情報が自動的に付与される。毎月のマスタ更新後に登録全薬品の術前中止情報をCSV出力し、院内開発システムのDBへ保存する。術前中止情報を検索/表示する画面アプリケーションでは、ユーザのキーワード入力やバーコード読み込みに応じて前記DB情報を検索し、該当の薬品をリストアップするとともに、当該薬品の選択操作によってマスタ登録されている術前中止情報を表示する動作とした。 2023年3月から入退院支援センターにおける薬剤師面談で運用を開始し、5月末時点で351回の利用を確認している。運用が安定した後には、看護師や事務員の利用に向けて、さらなる整備を行う予定である。