Japan Association for Medical Informatics

[2-I-3-03] 疾患レジストリデータベースのコンピュータ化システムバリデーション対応

*Fuyuka Miyahara1, Takanori Yamashita1, Shiori Kawasaki1, Akie Hirata1, Shinichiro Ikeda1, Kenji Sakanashi2, Kouta Funakoshi2, Tadashi Kandabashi1, Koji Todaka2, Naoki Nakashima1 (1. 九州大学病院 メディカル・インフォメーションセンター, 2. 九州大学病院 ARO次世代医療センター)

disease registry, clinical research data management system, computerized system validation

九州大学病院メディカル・インフォメーションセンター(以下、MIC)の観察研究支援部門では、2010年より臨床研究データ管理システム(以下、CRIN-Q:Clinical Research Internet Network by Kyu[Q]shu University Hospital)を管理・運営し、良質な臨床観察研究を支援している。CRIN-Qを利用する研究プロジェクトにおいて、登録データを治験等で二次利用する可能性が生じ、PMDAヘレジストリ活用相談を行った。相談の結果、CRIN-Qの運用管理手順等について適合していない部分について指導を頂いた。それに基づき組織・CRIN-Q・管理するデータについて現状調査を実施し、ARO部門等の支援を得て改善計画を立案し、各項目について改訂を行った。本研究では、2022年度に実施したコンピュータ化システムバリデーション(以下、CSV)を中心に報告する。
具体的には、改善計画に基づき、観察研究支援部門の組織体制の見直し及びMICと当部門が保有する内規やSOPの全面的な改訂を実施した。これまでCRIN-Qに対し導入時バリデーションが未実施の状態であったため、2022/12に回顧的バリデーション作業を実施し、CSV関連の文書・記録を再整備した。また、2023/3のCRIN-Qのシステム改修ではCSV手順を遵守し変更時バリデーションを実施し、CSV完了状態を維持することでCRIN-Qの信頼性を確保している。さらに、観察研究部門の管理運用体制を含む包括的な品質管理・信頼性確保のため、品質管理手順を定め遵守し点検作業等を定期的に実施している。
本部門では上記以外にも、電子カルテデータ駆動型臨床研究支援及び疾患レジストリの運用、MID-NET®や臨中ネット等の医療データの二次利活用事業等の支援・協力を行い、それらの信頼性・透明性確保のための取組みを継続している。