一般社団法人 日本医療情報学会

[2-J-5-01] AI音声認識システムを活用した対話型看護アシストシステムの構築

*岩瀬 浩一1、坂本 知浩2、小妻 幸男2、野口 忠祥2、栗山 晃徳2、中村 真2、森崎 真美2、橋本 美穂2、梶原 三幸1、横山 真愛1、金子 隆1、大坪 雄一1、林 政樹1、横田 楓1 (1. 株式会社アドバンスト・メディア, 2. 済生会熊本病院)

AI, Medical Assistance, Voice Recognition, Nursing Support

多種多様な看護師の業務内にて、様々な診療情報や患者の情報/状態を如何に早く把握出来るかに関しては、経験値(経験知)等の個人差が生じ、医療安全面においても課題の一つとなっていると推測した。

この課題に対し、AI音声認識システムを活用して、対話形式のAIアシスタントシステムを構築した。このシステムにより、オーダー情報や患者の薬剤禁忌、食物アレルギー、病棟指示、血糖値情報など、重要な情報を対話形式で容易に入手できるようになった。

さらに、本システムは音声入力によるオーダーや患者に関するリマインダーの迅速な登録も可能である。看護師は声で瞬時にリマインダー情報を記録することができる。これにより、時間を節約しながらも正確な情報管理が行え、業務効率の向上に寄与すると考えられる。

このシステムの導入により、看護師の業務負担の改善が期待される。従来は手作業で情報を収集し、処理する必要があったが、当システムの活用により、情報の把握と管理がスムーズに行えるようになり、看護師は貴重な時間を削減し、より専門的なケアに集中することができる。ひいては、専門的なケアに集中できる事により、医療安全面においても良い効果が見込まれる。

今後の活用においても、AIの学習と改善により、さらに高度な応用が可能となるだけでなく、他の医療領域への展開も視野に入れられる。

纏めると、本研究では、看護師の多忙な業務と時間管理の課題に応えるため、AI音声認識システムを利用した対話形式のAIアシスタントシステムを開発した。オーダー情報や患者の重要な情報の容易な取得だけでなく、音声入力による迅速なリマインダー登録も実現した。これにより、看護師の業務負担の改善と業務効率の向上が期待される。また、今後の展開により、より広範な活用が見込まれる。