Japan Association for Medical Informatics

[3-B-1] FHIRに準拠したシステムの社会実装における利点と課題

*Masaharu Nakayama1, Syunsuke Doi2, Shintaro Kaminaka3, Masahiko Kimura4, Kazuyuki Danbara5, Junichi Yahara5, Hiroaki Kaida6, Eizen Kimura7, Kota Torikai8, やまかわ ともゆき9, Mariko Miyazaki1, Terumasa Hayashi10 (1. Tohoku University, 2. Chiba University Hospital, 3. Salesforce Japan, 4. IBM, 5. NEC, 6. Fujitsu, 7. Ehime University, 8. Gunma University Hospital, 9. Shirasagi Hospital, 10. Osaka General Medical Center)

データヘルス改革が進行し、HL7 FHIR(Fast Healthcare Interoperability Resources)の普及に向けた動きが本格化するなか、実際のユースケースを想定し、FHIRのプロファイルや具備すべき実装にかかる検討は喫緊の課題となっている。例えば、独自にFHIR形式にマッピングしていたデータを改めてJPCore v1に準拠した形で整備し直すことや、これから優先して開発すべきプロファイルの明確化、複数のシステム及びアプリケーション間におけるFHIR連携の経験の蓄積、既存のシステムとの相互運用性の担保、全国の医療機関の連携にむけたスケーラビリティへの配慮、検索条件やスピードの向上など、様々なシチュエーションにおける検証が必要と考えられる。これまで日本医療情報学会課題研究会「FHIR研究会」では、個々のメンバーが、電子カルテと部門システムの連携、データウェアハウスの構築、Personal Health Recordsにおける活用、画像レポートへの応用他、様々な取り組みを行ってきた。本シンポジウムでは、今まで行ってきたFHIR活用に関する実例の中から、OMOP-DBへの出力と総務省ローカル5G実証事業について提示、また、電子カルテベンダーにおける取り組みも共有して頂き、これらをベースに実装にむけた現状の把握と課題の確認を含む活発な議論を行いたい。さらに、今後実装が期待される領域として、透析医療情報の標準化を挙げ、透析医療の専門家に加わって頂き、透析関連情報の平時の利活用、有事の医療継続においてユーザーが求める機能とFHIRとの親和性や問題点、どのような開発コンセプトが展望できるか等、様々な観点から議論を深める。