一般社団法人 日本医療情報学会

[3-B-4-01] 日本医療情報学会医療情報総合戦略研究部会活動報告
─学術を基盤とした政策への架橋─

*小笠原 克彦1、中島 直樹2、横井 英人3、今井 健3 (1. 日本医療情報学会代表理事、2. 日本医療情報学会医療情報総合戦略研究部会部会長、3. 日本医療情報学会副代表理事)

日本医療情報学会は、日本の医療情報に関連する研究者・実務者の多数が参加していることからも、最新の医療情報技術のインテグレータやコーディネータとしての役割の他、社会環境や医療政策に柔軟に対応し、学術面からのシンクタンクとしての役割を有している。働き方改革など医療環境と生成AIなどの情報技術は、予想を超えるスピードで変化・進展しており、日本医療情報学会としても関係する諸機関等と連携・協力しながら活動が不可欠となっている。
 昨年の第42回医療情報学連合大会において、そのシンクタンク機能をより強化するためにも、日本医療情報学会医療情報総合戦略部会から政策提言および学術構想について活動報告を行った。初めての取り組みであったが、会場参加者数で約90名、Web参加者が約110名と200名ほどの参加があり、会場では多くの学会員との熱心な議論が行われた。日本医療情報学会としても、学会員の声を直接聞くことができる貴重な機会として、その報告の重要性を感じ得た。
 昨年からの1年間で、政策提言WGにおいても現状の医療情報のセキュリティに関して一定の方向性を示し、学術構想WGにおいても本学会からの提案に関して吉報を待てる状況になるなど、着実にその成果が上がっている。今年度も、医療情報学連合大会の場を借りて、政策提言WGおよび学術構想WGに加え、活動方針WGおよび倫理委員会からのAI関する倫理の方向性などの報告を行いたい。更なる日本医療情報学会の活動を促進するためにも、これらの報告に関して広く会員からの忌憚のない意見を求め、議論を進めたい。