[3-C-3] 歯科医療情報共有化と異分野融合によるデータ駆動型時代の歯科医療
本シンポジウムは二部構成とし、最後に総合討論を行う。まず第一部は全国医療情報プラットフォームで共有される2文書6情報における歯科関連の情報に関して議論するため、日本歯科医師会と歯科電子カルテベンダー双方における歯科診療情報共有化に関する講演を設定する。第二部は持続可能な歯科医療情報学に関わる研究コミュニティの形成を目標とする。医療情報システムの構築側と利用者側の双方が、共通するテーマとして情報科学技術のエッセンスを歯科医療に応用した研究について共有することにより、新たな歯科医療、歯学研究モデルの構築につなげる。これらのモデル構築では、様々な検証データが必要となり、そのために、NDBやKDBだけではなく、いわゆる非構造化データも解析対象とする必要性が生じる。そこで、ニューラルネットワークがもつ特徴であるend-to-endの学習方法を用いて、ニューラル歯科医療モデル、歯科学モデルの構築を目指す。さらにこれらのモデルにおける変数選択等によりモデルの最適化を行い、標準的な歯科医療モデル、歯科学モデルの構築に繋げていく。こうした標準モデルの構築には長期間に渡る研究開発を要する。そこで、これまでのコミュニティの裾野をさらに拡大し、未来の歯科医療情報を担う人材を確保するため、学部学生からの発表枠を設け、持続可能な研究コミュニティを形成する機会とする。