[3-D-4-02] GS1バーコード表示の義務化と国内外での利用拡大
2019年に改正された薬機法により、2022年12月より医療機器や医療用医薬品のバーコード表示が義務となった。従来国内の医療材料には2008年発出の厚労省通知に従ってGS1標準のバーコード(以下GS1バーコード)表示が進められ、特に特定保険医療材料などリスクの高い製品には以前よりバーコードが表示されていたが、薬機法で規制されることにより、リスクの低い製品も含め、より確実なバーコード表示が求められるようになった。バーコード表示の義務化の主目的は、トレーサビリティの向上のためとされており、このことは、従来の主として流通の効率化での利用から、より医療の安全性へと踏み込んだ活用が求められるようになったと理解するべきであろう。薬機法では同時に電子化された添付文書情報へのアクセスのためにも同じGS1バーコードが利用されることが示された。これらトレーサビリティの向上あるいは情報へのアクセスに重要な役割をするのがGS1バーコードに表示されている商品識別コードGTIN(ジーティン)である。この国際的にユニークな識別コードを利用することにより国内のみならず、国をまたいだトレーサビリティの確保や情報のやり取りもできる時代が近づいたとも言える。
医療材料、医療機器、体外診断用医薬品については、国際医療機器当局フォーラム(IMDRF)が提唱するUnique Device Identification(UDI)規制のもと、多くの国がGS1バーコードの表示を進めており、日本もIMDRFの一員として国際整合性のある表示や運用が求められるようになっている。
本発表では、メーカーから患者までのトレーサビリティを念頭に、表示が進められるGS1バーコードあるいはRFIDの基礎的な情報と国内外の活用ならびに課題等について解説する。
医療材料、医療機器、体外診断用医薬品については、国際医療機器当局フォーラム(IMDRF)が提唱するUnique Device Identification(UDI)規制のもと、多くの国がGS1バーコードの表示を進めており、日本もIMDRFの一員として国際整合性のある表示や運用が求められるようになっている。
本発表では、メーカーから患者までのトレーサビリティを念頭に、表示が進められるGS1バーコードあるいはRFIDの基礎的な情報と国内外の活用ならびに課題等について解説する。