[3-E-1-06] Vulcan: FHIRを通じて医療と研究を結びつけるHL7アクセラレータープログラム
Vulcanは、HL7 FHIRの利用を推進するためのプログラム(アクセラレータプログラム)の一つで、医療(主にEHR)で発生するデータを治験をはじめとする臨床研究・開発でスムーズに活用されることを目的としている。参加者は政府機関、アカデミア、ITベンダー、標準開発組織(SGO)、製薬企業、他のコンソーシアムなどの代表者からなり、欧米だけでなく、アジアも含むグローバルな取り組みである。FHIR利用を軸として臨床ケアと研究の間の連携に関するギャップを埋め、開発に関するコストの削減や効率の向上を目指し、ユースケースを通じて研究利用に必要なFHIRリソースの開発、コネクタソン運営および実装ガイドの作成を行っている。具体的なユースケースとしては、 臨床研究中に発生した有害事象をEHR等から収集するAdverse Events、EHRを活用して効率的にフェノタイピングを行うVulcan Phenopackets、FHIRを利用してEHRデータを規制当局へ提供可能な形式に変換するReal World Data、研究スケジュール情報を医療現場で活用できるようにするVulcan Schedule of Activities、相互運用性のある医薬品情報の共通構造を定義するElectronic Medicinal Product Information (ePI)、EHRからデータ分析環境を構築するFHIR to OMOPが挙げられている。
本発表はVulcanの目的・コンセプトを含む概要を紹介し、データの相互運用性を通じて臨床と研究を連携するためにFHIRの研究利用に関する可能性について考察する。また、各プロジェクトチームがVulcanのボランティア・メンバーや外部パートナーの協力の下でどのようにプロジェクトを管理し、実施しているかについても説明する。
本発表はVulcanの目的・コンセプトを含む概要を紹介し、データの相互運用性を通じて臨床と研究を連携するためにFHIRの研究利用に関する可能性について考察する。また、各プロジェクトチームがVulcanのボランティア・メンバーや外部パートナーの協力の下でどのようにプロジェクトを管理し、実施しているかについても説明する。